裏ワザ!キレイに折れるラミネート加工!商社が伝授─手順と解説
- 2022.06.02
- コラム・知識
『ラミネートしたものがキレイに折れない。』
お悩みですか?
こんにちわ。ラミネート商社歴47年の㈱稲進(いなしん)です。
『ラミネートしてメニューを本のような形にしたい』『キレイに折る』方法を知りたいあなたへ。
当記事では
少部数ラミネート加工物を誰でもキレイに折れる「透明マチ法」について、ラミネート加工業者が詳しくご説明します。
実践すると、こんな二つ折り風のラミネート加工物が作れます。
マチありの本のような形に折り曲げられますよ。
『ラミして折ってみたら、ダブついて不格好』になって困ってませんか?
「ふつうに」ラミネートしただけでは、キレイに折れません。
ダブつかない裏ワザをご紹介します。
目次
裏テク!折り部分をラミネートフィルムのマチにする
早い話、折る所を「ラミネートフィルムだけの透明なマチ」にすればスッキリ折れます。
「マチ」をつくるように2本スジで折って「本のような形」に。
なぜ透明マチにする?
折り目がダブつく原因は、挟んでいる紙の繊維がひび割れ(紙割れ)するから。
ならば、そこだけ紙を除いておけばよいです。
【ざっくり手順図解】
まず折りたい箇所で原稿を4mmほどカット。
ラミネート後…
透明部分を「マチ」にして、折ります。
↓折り方をもっと詳しく知りたい方は、もっと読んでいきましょう。
【写真で手順解説】ラミネート加工物を手動でキレイに折る方法
ここからは写真で細かく説明します。
テスト条件
- ラミネートフィルム厚:100μ
- ラミネートフィルムサイズ:A4(216×303mm)
- 使用ラミネーター:ホームユース卓上小型(PIXTER SP2302)
- 用紙:コピー用紙
- 紙厚 :約90μm(0.09mm)
- 紙坪量 : 約68g/m2
- 印刷:カラーレーザー出力(DocuCentre-Ⅶ C3373)
手順詳細①原稿をマチの部分でカット
原稿を折りたいところで、マチの分だけカットします。
空けすぎはNG
紙と紙の間隔(透明部)が広すぎると、ラミネートした際、気泡になってしまいます。間隔幅は5mm以内を推奨します。
手順詳細②ラミネートフィルムにはさむ
左右を離してラミネートフィルムに挟みます。
マチ分の細い紙は捨てます。
【注意点】
マチ用の捨てる所に大事な絵柄や文字は入れないよう、デザインしましょう。
手順詳細③ラミネーターに通す
ラミネーターを温め、通します。
手順詳細④マチのセンターにスジを入れる
透明マチの真ん中に、カッターでスジを薄く入れます。
この一手間で、折り目に力が伝わりやすくなります。
ラミ職人おすすめ!スジ入れポイント
折り位置ジャスト(紙のエッジ)にスジを入れるのではなく、真ん中に1本だけ入れたほうが、折りやすいです。
手順詳細⑤折る【完成】
何回か手でゴシゴシして、ならしていきましょう。
高温注意!ラミネート直後は熱いです。素手でやると摩擦でさらに熱くなります。ハンカチなど布を使って押さえつけましょう。
メリット:閉じてフラットになる
透明マチ法のメリットは、ほぼフラットに閉じていられることです。
かたや「普通にラミネートして普通に折っただけ」だと、重しをどれだけ乗せてもパッカーンと開いてしまいます。
閉じているので重ねて置けます。
注意点:濃い色は折り目で剥がれやすい
デザイン上の注意点があります。
折りめ付近の濃色は、ラミネートの剥離が際立ちます。
↓濃い・薄いで比較した写真をご覧ください。
中間色でもわりと剥離してしまいます。
結論
折り目付近に濃色〜中間色も避けましょう。
無難な色→ほぼ白。一択です。
剥離の理由:ラミネートとインク(トナー)は相性が悪く、折りの圧が加わると剥離します。
トナーの塗布量が多いほど剥離リスクが高まります。
※プリンターのインクとの相性によります。(剥離しづらいプリンターのインクもあります。)
手作業の難点:部数が多い場合の手間が膨大
1店舗のみで10部程度であれば大した手間ではないでしょう。
ですが複数店舗や席数が多いなど、部数がかさむと非常に面倒なんですよね。カットして離して並べて、ラミネートして折って…延々…。
その点…
稲進の加工センターには強い味方がいるんです。
ゴツい「スジ押し機」さんです!
がっつり強力にスジ押しして、ダブつくことなく折れるんです!
※スジ押し機を使っても、濃色の剥離リスクはあります。
大量のスジ押し加工は稲進におまかせください
ご自身で大量ラミネート加工する時間は取れない!本業に集中したい!…という方は、ぜひ私どもラミネート商社の稲進にご依頼ください。
原稿を分離することなくスジ押し、ご希望により折り加工までご提供できます。
印刷〜各種加工〜納品までトータルでも承ります。
↓お電話の場合は「ブログを見た」と
添えて頂けるとスムーズです。
さいごに:ラミネート加工物を手作業でキレイに折る方法まとめ
今回は手作業で折る方法をご紹介しました。
おさらいしましょう。
【手作業版】折り目がグズグズにならない方法
コツ:折るところをラミネートフィルムだけの透明のマチにする
手順①折りたいところで原稿を2〜4mmほどカットしておく。
手順②削ったぶん間隔を空けラミネートフィルムにはさむ。
手順③ラミネーターに通す。
手順④間隔のセンターに弱くスジを入れる。
手順⑤マチのように2ヶ所で折る。
あなたの手作りの参考になりましたでしょうか?
ラミ活がうまくいくようお祈りしております。
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以上、ラミネート商社歴47年を誇る㈱稲進(いなしん)がお送りしました。
※各機種に添付の取扱説明書をご確認下さい。
※当記事はあくまで一般的に考えうる対応を記載したものとなります。お手持ちの機種の仕様、及びご使用状況により対応は異なります。記事内容の実施についてはご自身の責任にてお願いいたします。